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土谷印刷株式会社

導入以降、前工程の生産量が50%UP

2017年10月、オーシャンテクノロジー株式会社が販売する「オートブランキングセパレーター」(以下、OT-ABS)を導入し、ボトルネックの解消を実現した専務取締役 土谷晴彦氏に、導入理由と効果について話を伺った。

導入を考え出したのは?

お話を伺った専務取締役
土谷晴彦氏

私が打抜機械オペレーターとして現場作業に従事してきた経験から、この永遠と続くムシリ作業に疑問を感じており、日々作業を行っている従業員さん(土谷専務は社員・パート社員を常にこう表現する)へ「いつまでたっても、このままじゃ~な~」と可哀想に思えてくる。この作業がある限り新規従業員さんの採用は厳しく嫌われてしまう。でもなくてはならない必要な工程。
昨今は省力化、省人化による利益捻出が必至な市場環境で、今は何とか社員数も確保できているが、将来は必ず人手不足になる。この先従業員さんが一人抜け、二人抜けとなったら・・・・と考えると不安で仕方なかった。
ましてや、新たに設備導入して自動化した場合、ブランキングマシンはとてつもなく高価で、資金を回収できる見込みが立たないだろうと半ば諦めていた。それでも、将来を見据えた作業現場の改善への思いは頭から離れず、そんな時にある知人から、既にABSを導入して効率化を図っている会社があると教えられ、早々に実機を拝見させて頂いたことがキッカケ。当時横浜の運送会社で内見会を開くことを聞き、改めてデモ機を見せてもらった。この時、前回のユーザー見学で感じたワクワク感が更に大きく膨らみ、ABS導入の気持ちは確信へと変わった。

  • OT-ABSを選択したポイントは?

    弊社は一次容器を製造できるレベルの品質を維持している。印刷・打抜・貼りの工程のほとんどは自動化され、人の手が製品に触れることを極力無くしたい。よって、ヒューマンエラーが発生しやすいムシリ作業も「本来は人の手から機械へと移行しなければならない工程である筈」と以前から問題視してきた。ABSのユーザー見学後から様々な他社製品を比較検討して回ったが、形やデザインは違うけれども、仕組みは凡そ同じであり「ピン!」とは来なかった。

    このABSは刷本を稼働テーブルに載せる方式である為、両面印刷品や化成品でも安心して使用できる。更に一次容器を生産する弊社にとって"汚れ"は大敵。プランクスの擦過や異物混入などの重大クレーム対策にも優れた適性を発揮する。そして一番の決め手は「手ムシリと同じ理屈!」。平面でプランクスを持ち上げる機構はリスクが一番少なく「安心・安全」である。製品に"シワ"や"跡"が入らないことが理論的に理解できた為、選択肢はABSに絞られた。

  • OT-ABSの導入後のメリットは?

    導入前のムシリ人員はトムソン1機に対し3名を配置していた。しかし手ムシリ後の擦過検品、作業トラブル(折れ、破れ)に起因したチェックシートの管理や員数管理に手間と時間を要し、絶えず打抜後の仕掛品が工場内を占拠していた。更に手ムシリ作業要員には女性と高齢者を充てていたことで、各人の作業スピードにムラがあり毎日の終了時刻が全く読めなかった。

    導入後は次々とボトルネックが解消されたことでムシリ待ちの仕掛品が一掃され、工場内が広く綺麗に感じられる。更にニックの太さや位置を見直したことで、ムシリ作業の生産性は格段に向上し、これにつれて打抜機械の生産速度も目に見えて早くなった。現時点で日産当たり1.5~2倍にまで生産量が上がってきている。導入前は手ムシリ作業に合わせた生産速度を強いられていた結果、常に納期に追われ生産管理に苦労していた。導入後はABSの生産性が高い為、打抜のオペレーターが常に追われているのが現状!ABS設備投資には間違いが無かったことを実感している。

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